肝臓細胞は従来、培養液中のiPS細胞にタンパク質を加える手法で作られていた。基盤研の水口裕之チーフプロジェクトリーダーらの研究チームはウイルスを“運び屋”として利用し、iPS細胞に2種類の遺伝子を順番に導入することで、生成される細胞の8〜9割を肝臓細胞にすることに成功した。
肝臓細胞は新薬開発の際に効果や毒性を確かめるために使われるが、これまでは生体から採取した肝臓細胞が使われており、高価で性質も十分ではなかった。ヒトiPS細胞から効率的に肝臓細胞を作り出せれば、新薬開発に大きく貢献できると見込まれている。
基盤研の川端健二プロジェクトリーダーは「より完全に成熟した肝臓細胞への分化を目指し、製薬企業などに安定的に供給できるよう、研究を進めたい」と話している。
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